シアトルー羽田便。
私が2人目を出産した後に
職場復帰し、
数ヶ月経った時期のあるフライトでした。
年末ということもあり
満席のご予約。
まず優先搭乗で
小さなお子様をお連れの女性が
いらっしゃいました。
大きなお荷物をお持ちでしたので
私は「お手伝いしますね。」
と手を差し伸べたところ
そのお客さまが突然
大粒の涙を流されたのです。
私は驚きましたが、
他のお客さまが乗って来られる中
ゆっくりお話を伺いました。
ご主人の駐在のため
慣れない海外での子育てが
とても大変だったこと。
空港までの道中も
赤ちゃんが泣き続けていて
心細かったこと。
初めて1歳の子供との
2人きりのフライト。
長い時間お子様が耐えられるか
不安でいっぱいだったこと。
そんなお気持ちを
なんとか言葉にしてくれました。
私からの「手伝いましょうか」の一言で
その方はふと緊張が解け
泣いてしまったそうです。
私はCAとして、
そして同じく子供を持つ母として、
ゆっくりとお話を聞き
お気持ちに共感しました。
その後も9時間近くの長いフライトですので
ミルクの作成や
お母さんがお食事をされる際に
できるお手伝いをして差し上げました。
到着後には
「本当にありがとう。あなたに救われました。」
と言っていただくことができ、
私にとっても忘れられないフライトになったのです。
お客さまに声をかけ
お手伝いするというのは
CAにとってごく当たり前のことです。
ですが、
そんな当たり前の行動の一つでも
誰かの心を救うことができるのだと
気付かされた瞬間でした。
正直、当時私は
産後に復職したばかりで
「十分な仕事ができていない・・」
そんな気持ちに襲われていました。
でも、子育てを経験したからこそ
できるサービスがあって、
少なくともこのお客さまには
満足していただくことができた。
そんな自信をもらえたんです。
この職場に戻ってこれて
よかったと身に染みて感じました。
「人を感動させるようなサービスがしたい」
そう思う受験生も多いかと思いますが
実際には
何気ない行動や言葉だって
人の心を動かすことができるのです。
そしてCAである私たちまでも
お客さまから感動をもらえる。
「CA」という仕事は
そんな職業です。
ここ最近はANAやJALの選考もあり
思うような結果につながらず
悔し涙を流した方も多いでしょう。
でもね、その経験は
あなたのCA人生の糧になります。
いつか、
あなたが機内でCA受験生とお話をしたら
今のあなたの経験が
誰かの心を救うことができるかもしれない。
そう考えたら、
無駄な経験なんて一つもない。
挑戦し続ける限り
「CAになる」というあなたの夢は
必ず叶います!
こんな素敵な職業は他にない。
私は心からそう思っておりますので
CAを目指すみなさんの背中を
大きく押してあげたいです。
・CAになりたい
・でも何をしたらいいかわからない
・本当に私にもなれるのかな
そんな気持ちを抱え悩んでいる方は
ぜひ私の元に飛び込んできてね。
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